[1768] 水田天満宮(みずたてんまんぐう)
神社№  1768
神社名  水田天満宮(みずたてんまんぐう)
神社別名  
参拝日  2021/11/02
再訪日   
社格   県社
その他社格 
ご祭神  菅原道真公
由緒等  
水田天満宮

筑後市大字水田にある天満宮で、太宰府安楽寺領の主要な荘園のひとつとして知られる水田荘は、建長2年(1250)以前にすでに成立しており、経済的な中心であったとされています。社名は「老松社」「老松宮」「水田天神」などの変遷が記録されています。

水田天満宮本殿(県指定文化財 有形文化財・建造物 昭和36年4月18日指定)
管原道真公を祭祀しているこのお宮は、嘉禄2年(1226)後堀河天皇の勅を受けて菅原為長が創建したと社伝にあります。現在の本殿は、平成3年に襲来した台風の影響により解体修理を行ったものですが、修理前本殿は寛文12年(1672)に菅原法印信兼により再建されており、太宰府天満宮の建築様式を踏襲していました。構造は正面3間・側面4間の「三間社流造」で、正面に「妻入唐破風向拝」、大屋根は「千鳥破風付」、拝殿の左右に「車寄」があります。本殿内部は拝殿外陣及び内陣に分かれ、拝殿は三間一面、外陣及び内陣は五間となっています。なお、屋根はこれまで「桧皮葺」とされていましたが、解体修理中に、「杮葺」であったことが判明し、現在は「杮葺」に戻されています。

石造鳥居(県指定文化財 有形文化財・彫刻 昭和36年10月21日指定)
水田天満宮本殿の裏にある狛犬で、石材は凝灰岩製、像高は54.5㎝を測ります。背部に銘文が刻まれており、「奉寄進獅子駒 諸願成就□□敬白 慶長十五年□戌卯月二五日 肥前国住・・・長安」とあります。愛嬌のある写実的でない顔は、「肥前型狛犬」の特徴のひとつでもあります。

木造火王水王面(県指定文化財 有形民俗文化財 昭和36年1月14日指定)
天文10年(1541)の作で、火王面は(阿型)、水王面は(吽型)の対相をなしています。木造火王水王面は共に一木彫りで、裏側が彫り抜かれ、鼻先は接ぎ合わせとなっています。寸法は、面高24㎝、面幅17㎝、面厚11㎝を測り、面は三又鉾に取り付けられ、御神幸の指導となすものです。火王面の裏に墨書銘があり、「老松宮天文十年九月□日 宮司坊信順」と書かれています。

木造獅子頭(県指定文化財 有形民俗文化財 昭和36年1月14日指定)
永正15年(1518)の作で、黒獅子は面長31㎝、面幅32㎝、面高22㎝、赤獅子は面長32㎝、面幅32㎝、面高31㎝を測ります。上顎の裏面を彫り抜き、下顎は別材で上顎下の挿入し、鉄材の芯棒を通して下顎を開閉させる仕組みになっています。「大願主快□同赤女敬白 水田老松宮御宝殿獅子一頭 作者□嶋家政」の銘があり、この獅子頭は室町期における筑後地方の標準型とされています。

水田の森「クス・イチイガシ」(県指定文化財 天然記念物 昭和36年10月21日指定)
水田天満宮境内に点在しています「クス」と「イチイガシ」は、平地で社叢として美観を保ちながら旺盛な樹勢を維持していることで珍しく、森は一括で指定を受けています。「クス」は23本で、このうち胸高周囲1m以上のものが10本あります。一方、「イチイガシ」は10本で、胸高周囲2m以上のものが4本あり、胸高の大きいものは24.4mにも達します。

稚児風流(県指定文化財 無形民俗文化財 昭和31年1月19日指定)
毎年10月25日、水田天満宮の御神幸に豊作を祈って奉納されるもので、神輿の渡御前には町内をねり回り、幽界の神遊びの幻像をこの世に示現した舞楽をします。別名「ドイカンカン」ともよばれ、衣装は、頭に「シャグマ」、体に「陣羽織」、足に「フングミ」、「白足袋」、「わらじ」を身につけます。手には鼓太鼓と鉦を分担し、大太鼓にあわせて「ハーエンヤーアイ、ヤーアイ(栄あれやの意)の掛け声とともに風流を舞います。

千燈明(県指定文化財 無形民俗文化財 昭和35年12月21日指定)
水田天満宮の千燈明花火大祭は、毎年8月25日に氏子の奉納行事をするものです。この祭りで見ることのできる千燈明は、まず楼門や鳥居形の灯籠を作り、櫓に一定の間隔を開けながら粘土を付け、その上に帆立貝の殻を置いて油を注ぎ、点火して夜空の楼閣の姿を浮かびあがらせます。

筑後市教育委員会 筑後郷土史研究会
贈 筑後ライオンズクラブ40周年記念
平成13年3月

九州二大天満宮 水田天満宮
全国一社 良縁幸福 恋木神

【水田天満宮】
御祭神 菅原道真公


[由緒沿革]
鎌倉時代の嘉禄二年(一二二六年)に菅原長者大蔵卿為長朝臣が後堀川天皇の勅命により建立し、明治維新までは後堀川天皇勅願所の提灯が御本殿の左右に灯されていました。
御神領は、天文・天正年間には六二三町余り、慶長六年に田中吉政公から一千石と石鳥居・石燈籠が寄進。元和七年には幕府の上使松倉豊後守から一千石、久留米藩主有馬豊氏公から二百五十石と御神鏡三面、柳川藩主立花宗茂公から五十石の寄進があり、総高二千三百石を領有していました。
また、宝暦四年(一七五四年)水田別当延寿王院(太宰府天満宮宮司家)信貫法印は当天満宮から入京して桃園天皇の玉体安全の祈祷を行われたと言われています。
水田天満宮は、太宰府天満宮と御縁深く、菅原道真公の御霊魂を祀り重要な荘園「水田の荘」の守護神でありました。
御本殿は寛文一ニ年(一六七二年)に再建され、昭和三六年に福岡県文化財として指定され、平成七年に二度目の再建が行われました。水田天満宮は太宰府天満宮に次ぐ二大天満宮として人々の信仰は極めて篤く、その伝統を守り続けています。

[境内末社]
恋木神社、靖国神社、日吉神社、玉垂命神社、稲荷神社、今宮社、今尾社、若宮社、藤太夫社、菅公御子社、坂本社、天子社、八十御霊社、広門社、荒人社、八幡神社、素盞嗚神社、月読神社、屋須田神社、下宮御旅所

[九州二大天満宮]
新選組の先駆として有名な清河八郎は太宰府天満宮と水田天満宮を訪れ「潜中始末」の著書で水田天満宮を九州二大天満宮と讃えました。

[年中行事]
◆1月1日 初詣元旦祭(甘酒樽開き)、学業合格祈願祭・厄除祈願祭
◆1月25日~26日 初天神開運大祭、商業繁栄祈願祭、奉納書初め展
◆2月25日 春祭梅花祭(とびうめ祭り)
◆3月3日 恋木神社良縁成就祭
◆4月10日 靖国神社桜祭り
◆5月17日 山梔祭(さんしか)
◆5月23日 月読神社縁日祭
◆6月25日 菅公生誕祭・献茶祭
◆6月30日 大祓祭
◆7月7日 恋木神社恋むすび祭
◆7月24日 夏越祭・茅輪行事
◆8月25日 県無形文化財 千灯明花火大祭
◆9月25日 秋季五穀豊穣祭
◆10月25日 御神幸祭、県無形文化財 稚児風流奉納
◆11月3日 恋木神社良縁成就祭
◆11月15日 七五三子供祭(十一月中祈願受付)
◆11月25日 新穀感謝祭(新嘗祭)、神宮大麻頒布式
◆12月31日 大祓祭

[県指定文化財ご案内]
■御本殿
創建 嘉禄二年(鎌倉時代一ニ二六年)
再建 寛文十二年一月二十二日(江戸時代一六七二年)、平成七年十月二十二日(平成時代一九九五年)
建物 杮葺(こけらぶき)流造・正面は唐破風向拝と千鳥破風 両側には妻入唐破風車寄附、内装・外装は、朱・黒の漆塗り他ベンガラ塗り
■石の鳥居
寄進 慶長十九年十一月銘(江戸時代一六一四年)
田中吉政公の寄進と伝えられますが、三男忠政の銘があります柱の太い肥前鳥居系の明神鳥居で笠木・島木のゆるやかなそりと、垂直に切られた木鼻に古い様式を残しております。
■火王水王の面(一対)
天文十年九月銘(室町時代一五四一年)
神幸祭行幸の矛上部に飾られていたもので、木製漆箔、鼻先は継合せ彫り深く、阿吽の形の古風な面影をよく残した室町時代にふさわしい格調高い作品であります。
■千灯明(無形文化財)
毎年八月二十五日奉納
約七〇〇年の伝統を持つと言われる荘厳華麗な夏祭です。五町内の氏子達が境内に楼門・鳥居・日の出・帆かけ船等の形をした灯明台を数ケ所に設けます。夕方よりほたての貝殻カワラケ等を種油で灯し、夜空の花火大会と共に光の大饗宴となります。また、五町内の氏子達により「はだかんぎょう」が昼・夜と繰りだし町内を練り歩き夏祭りを盛り上げます。戦後一時期までは、約三十メートルの花火櫓を各五町内で建て競い、九州一の千灯明花火大祭でありました。
■石の狛犬(一対)
寄進 慶長十五年四月二十五日銘(江戸時代一六一〇年) 肥前国住長安
境内末社の玉垂命神社の守護狛犬として一対鎮座しています。彫刻としては極めて簡素でありますが、ユニークな形相と直線・曲線の大胆な構成で力強く表現されています。一般の狛犬と造形感情を異にし、近代彫刻に通ずる優れた作品であります。
■獅子頭(一対)
永正十五年十月銘(室町時代一五一八年) 年島家政作
魔除け獅子で、一木で獅子の頭部顔面を彫り裏面は刳り貫き下顎は上顎の下に入れ鉄の芯棒で口が上下に開きます。赤黒一対で初宮詣での魔除け獅子として御本殿に鎮座しています。
■稚児風流(無形文化財)
毎年十月二十五日奉納
神幸祭に奉納される神事芸能であります。この稚児風流は、約六〇〇年以上の伝統を持ち、「ドイカンカン」とも称します。六才から十二才までの氏子の子供達が、きんらんと緋ちりめんの華麗な装いに頭にはシャグマを被り、御幣と花布団で飾った大太鼓を中心に、連・鐘・鼓などを笛のリズムに合わせて打ち、町内を練り歩き、五穀豊穣を祈願する神事芸能であります。
■森林浴一〇〇選 水田の森
約四千坪の境内には楠とイチイガシ(樹齢四百年~五百年)十数本を主幹とした森で、イチイガシは県下第一級の大木です。平地の森としてこのように旺盛な成長を維持し、美観を保っております。また、幸福一位木は、左、右、左と廻ると幸福が訪れるといわれています。

<古文書>
「足利義詮寄進状」「田中吉政判物」「松倉豊後守重政判物」他、巻物・掛軸等を所蔵したしております。

良縁幸福【恋木神社】
御祭神 恋命

水田天満宮の末社として建立当初より鎮座し御祭神は「恋命」を祀り、全国でも珍しく恋木神社は一社のみです。
恋木の「木」は、束を意味します。管原道真公が太宰府で生涯を終える迄、都の天皇・妻子を思う御心は計りしれなかったことでしょう。その思いやりのある道真公の御心をせめて御霊魂だけでも慰めようとして祀られたと云われております。恋木神社は、「良縁幸福の神様」「恋の神様」として、親しまれており、「恋みくじ」を始め、「恋木絵馬」「ハート陶板守」など、恋木神社の御神紋であるハートが施されています御守が多数授与されております。
また、恋参道を始め社殿床は伝統ある水田天満宮窯元水田焼の陶板で華麗に敷き詰められ、良縁成就祈願や二人だけの結婚式の名所となっています。
境内には今上天皇ご成婚記念の「夫婦楠」があり、恋木神社の御霊験で二本の楠の木が一本に和合し、大きく成長いたしております。

縁日(毎月)五日・十五日・二十五日
良縁成就祭 三月三日 十一月三日
恋むずび祭 七月七日

<近郊名所ご案内>
■山梔窩(くちなしのや) 水田天満宮より西へ徒歩1分
真木和泉守の蟄居の館であります。真木和泉守は、久留米水天宮の神職で尊王攘夷論を唱え、嘉永五年(一八五二年)水田天満宮別当大鳥居理兵衛信臣先生宅に預けの身となり、翌年よりこの館に移られました。真木和泉守は、この館で約十年間近隣の子弟を教育し、また、勤皇の志士と密に気脈を通じて、ついに文久二年(一八六二年)脱走して禁門の変に破れ、天王山に自刃されました。毎年、蟄居された五月十七日に真木和泉守を偲び、山梔窩祭がおこなわれます。

九州二大天満宮 水田天満宮
〒833-0027 福岡県筑後市大字水田62番地の1
TEL.0942(53)8625 FAX.0942(53)8862
[境内施設] 社会福祉法人 飛梅会 水田幼稚園
TEL.0942(53)2619 FAX.0942(52)1412

交通ご案内
●新幹線筑後船小屋駅より車で5分
●西鉄八丁牟田駅より車で8分
●JR羽犬塚駅より車で5分
●JR羽犬塚駅より徒歩20分
ご朱印  
鎮座地区 筑後市
郵便番号 833-0027
所在地  筑後市水田62-1
地図座標 33.198591,130.485694
公式HP  https://www.mizuta-koinoki.jp/mizuta/
福岡県神社誌
【社名】 天満神社 [A00-0959]
【所在地】 八女郡水田村大字水田字井手
【祭神】 管原道真
【由緒】 第八十六代後堀河天皇御宇嘉禄二丙戌歳(紀元一八八六年)管原長者大蔵卿為長朝臣依勅建立す依て維新前までは後堀河院勅願所の提灯社殿の左右に燈し来れり。天文天正年中は六百二十三町余の社領ありしも幾多の沿革ありて慶長六年七月田中兵部大捕吉政より地所一千石及石鳥居石燈籠等の寄附ありしより筑後一円の宗廟と国民の信仰他社の比類にあらず其後同家無相続元和七年辛酉年二月二十七日旧幕府上使松倉豊後守より朱印を以て更に一千石の寄附あり尋て有馬家入国の後は別に同家より二百五十石立花家より五十石寄附せられ合せて一千三百石の社領あり然るに明治二年右社領引揚げ廩米七百五十俵寄附同四年被廃止、同六年三月郷社に列せらる。明治二十八年十二月二十三日県社に列せらる。
【例祭日】 九月二十五日
【主なる建造物】 本殿、前拝、神輿殿、神饌所、楼門、東門、西門、太鼓楼、手洗舎、仮殿、社務所
【主なる宝物】 古文書一枚、御朱印古證文写一枚、古文書五枚、掛物三巻、神鏡三面、軍矢一箙、辛櫃一個
【境内坪数】 三千二百七十七坪五合四勺
【氏子区域及戸数】 水田区下北島区、上北島区 三百七十五戸
【境内神社】 日吉神社(大山咋神)、玉垂命神社(武内宿禰)、稲荷神社(倉稲魂神)、懸木神社(不詳)、今宮神社(不詳)、今尾神社(不詳)、若宮神社(大鷦鷯天皇)、藤太夫社(不詳)、菅公御子社(不詳)、坂本神社(大山咋神)、天子社(不詳)、八十御霊社(不詳)、広門社(不詳)、荒人社(素盞嗚神)、八幡神社(応神天皇)、素盞神社(須佐能雄乃神)、月読神社(月読神)
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公開日  2021/11/28
更新日  2021/11/28
神社入口風景
参詣道鳥居
境外神社、祇園神社
境外神社、八幡神社
鳥居
参道風景
楼門
神社説明板
神馬
狛犬(阿形)
狛犬(吽形)
境内風景
手水舎
菅公銅像
さざれ石
鷽鳥
古狛犬
境内神社、日吉神社
臥牛
狛犬(阿形)
狛犬(吽形)
社殿正面
拝殿内
社殿全景
社殿背景
恋参道風景
幸福一位の木全景
幸福一位の木説明板
境内神社、靖国神社
靖国神社由緒書き
境内神社、玉垂命神社・竈門神社・屋須多神社
水玉
境内神社、恋木神社鳥居
夫婦雛恋むすび
恋木神社境内風景
恋木神社正面
恋木神社拝殿神額
恋木神社手洗鉢
恋むすび風景
恋木神社絵馬掛け
恋木神社全景
境内神社、右から若宮神社、荒人神社・今尾神社・今宮神社
心字池風景
心字池恋のかけはし
神社裏門
   
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